マンモスなワシントン大学
ショーライン・コミュニティー・カレッジからシアトルにあるワシントン大学(University of Washington)へ進学したが、成績はさっぱりだった。
それまでのカレッジは友達も多く、本当にキャンパスライフは楽しいものだったが、ワシントン大学は競争のみの原理が働く、実につまらなく暗いものであった。
社会学を専攻していた私は必須単位の一つであるセックス学(Study of Human Sexology)を受講した。
500人は軽く入るようなセミナーホールは普段から受講者が少なく、コンサートホールのような場所で聞く授業は教授との距離感もあり、自然とやる気が起きなかった。
しかし、ある時、そのホールが満員に膨れ上がったのだ。一体、どうしたのか戸惑っていたが、授業で映画が披露されるとその理由がすぐに分かった。
その日の映画は「性」ではなく「セックス」そのものズバリだったのだ。男と女の性の違いからセックスに於ける悦びの役割など学問的内容だったが、若い学生には刺激的に映ったようだ。
気がつくと後ろに座っていた学生カップルがディープキスを始めていた。激しい喘ぎ声が聞こえてきた。映画も見たいし、カップルも気になる。こうなるとどっちを見て良いのやら分からない。
翌日の授業は元に戻り、講義に出た学生は五分の一程度だった。因みに私はこの授業の単位を落として、次ぎの学期に再受講することになった。
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